エアコンを購入する時期によって違いはあるの?
大抵の方がエアコンを購入するタイミングってだいたい決まっていますよね。
新築等で家を建てた(引っ越し含む)
エアコンが壊れた
暑くなってきた(寒くなってきた)
ほとんどの方が、ほぼこのどれかに当てはまると思います。
5月くらいからエアコンを購入する方が増え始め、夏真っ盛りの7月8月はどこの電器屋さんもエアコンコーナーは常に人でいっぱいになります。
でも家電量販店のエアコン担当者を家族に持つ私は断言します!
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みんなと同じ時期にエアコンを購入するべきではありません。
理由はいくつかありますので一つ一つ説明していきます。
エアコンを夏に買ってはいけない7つの理由
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夏はチラシもたくさん入るし、やっぱり安いんでしょ?
だんだんと気温が高くなる5月くらいから、エアコンのチラシがよく入ってくるようになりますよね。
チラシに載っていることで、「今、エアコンが安いんだ!」って思ってしまいますよね?
実は、そんなことないんですよ。
確かに5台限りなんかで掲載されている、台数限定品は安いことが多いです。
でもあれってお客さんを寄せるためのエサなんです。
ああいったエアコンは、朝早くから並ばないと買えません。
電器屋の目的は、台数限定品を買えずに漏れたお客さんに高いエアコンを買ってもらうことです。
さらに5月以降のエアコン売り場は、各メーカーから発売された新型エアコンばかりが並んでいます。
新型モデルばかりが並んでいるこの時期に多少安くしてもらって購入するより、旧型を大幅値引きして購入するほうがお得ですよね。
メーカーによって多少の差はあるので一概には言えませんが、だいたい3月から4月にかけて店頭に新型のエアコンが並び始めます。
この時期は、売り場に新旧のエアコンが混在しているので、価格交渉もしやすくなります。
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さっきからずっと待ってるけど、全然店員さんが空かないわ。
5月くらいから増え始めたエアコンを購入しに来ているお客さんの数は、7月を過ぎたころにピークを迎えます。
この時期のエアコンコーナーは、接客を待つお客さんで常にピリピリした雰囲気です。
実際にわたしも、「いつまで待っても店員が説明に来ない!」と揉めている人を何度も見ています。
運よく自分の番が回ってきたとしても、次から次に押し寄せるお客さんの対応に店員さんは追われているため、なかなか腰を据えてゆっくりと話を聞くことができません。
これも実際に私が経験したことですが、私たちが接客を受けている最中にも、他のお客さんが平気で私たちを担当している店員さんに話しかけてきます。
新築等で4台も5台もエアコンの購入を考えているときに、店員さんとゆっくり話ができないのは正直不安ですよね。
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この店員さん、なんだかあまりエアコンに詳しくないのかも。
繁忙期に多く来られるお客さんに対応するために、お店側はエアコンコーナーを担当する店員の数を増やします。
ですが、これって私たち客側の立場から見るとそんなにうれしいことではないんです。
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えっ!?なんで?店員さんの数が増えれば、それだけ早く自分が説明してもらえる順番が早くまわってくるじゃない?
確かに、自分が説明を受けられるまでに待つ時間は短くなるかもしれません。
ただ、この時期増員されているスタッフのほとんどは本来エアコン担当者ではないんです。
普段はテレビやパソコンなどの担当をしている店員さんが、エアコンコーナーに応援に来ています。
全員とは言いませんが、正直応援できている店員さんは、エアコンに対してそれほど詳しくありません。
ちょっと専門的な話になるたびに、詳しいスタッフのところに聞きに行ってしまいます。
よくあるエアコン取付時のトラブルも、こういった状況から起きてしまうのが現状です。
また、この時期は各エアコン販売メーカーさんからの応援のスタッフもたくさん来ています。
悪いこととは言いませんが、応援のメーカー販売員さんが担当につけば、当然おすすめしてくるエアコンは自社の物です。
なかなか本来のエアコン担当者のように、全メーカーのエアコンの説明をバランスよく聞くことはできません。
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もう少し安くしてもらえると思ったのに・・・
エアコン繁忙期のこの時期は、ほっといても次から次へとエアコンが売れていきます。
お店側も店員さんも、とにかくエアコンの台数をたくさん売ることに必死です。
要は1台に時間をかけてじっくり売るのではなく、一人当たりのお客さんにかかる時間を短縮して数をさばきたいわけです。
繁忙期でなければゆっくりできる値段交渉も、この時期ばかりはできません。
あまりしつこく値段交渉をすると「また、何かあったら来てください」などと言われて、切られてしまう可能性も高くなります。
だって、しつこく値段ばかりを言ってなかなか決断をしてくれないお客様より、目の前にいる今にも「これください!」って即決してくれそうなお客様についたほうが楽ですからね。
残念ながら、むこうも商売です。
「時間をかけずに素直に買ってくれるお客様」は、やっぱり優先したくなります。
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いちばん気に入った機種が品切れ中・・・
この時期エアコンの在庫は、日に日になくなっていきます。
せっかく気に入った機種を見つけたとしても、在庫切れということが頻繁に起こります。
実際1番の繁忙期には、欲しいエアコンから選ぶのではなく、在庫のあるエアコンから選ぶという購入方法に変わるはずです。
だって、もう暑くて我慢できなくてエアコンを購入しに来ているのに、「この機種は次の入荷が1カ月後になります」なんて言われたら待てませんよね。
希望の機種より1万円くらい高くても、2日後、3日後に取り付けられるエアコンを選びませんか?
こうして、人気のある機種は次々になくなっていきますので、なかなか自分の予算に合った最適な1台を選ぶことができなくなります。
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今週末だったら、都合よかったのに・・・
これだけエアコンの売れる時期は、当然エアコンの工事も混み合っています。
せっかく在庫があって希望の1台を購入できたとしても、すぐに取り付けができないなんてことはざらに起こります。
これくらいの時期から、各電器屋さんのエアコン売り場は、「エアコンの安さ」より「取り付けの早さ」を訴求する売り場に変わっていきます。
お客さんも、欲しいエアコンがあっても即決せずに、早く取り付けができる電器店を回るような買い方をする人が増えてきます。
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何だか取り付けが雑みたい・・・
これに関しては、すべての電器屋さんや工事担当者に該当することではありません。
でも実際にこの時期にエアコン工事を依頼することで、そういう雑な工事が起きてしまうことがあります。
エアコン工事業者にとってのこの時期は1年の中でのもっとも稼ぎ時です。
1台取付ごとにいくら、という工事屋さんにとってはとにかく1日で多くのエアコンを取り付けたいわけです。
1日で取り付けられるエアコンの数を増やすには、1人のお客さんにかかる時間を減らす以外に方法はありません。
いつもより作業の手を早くする分、ミスも起きやすくなります。
大きな量販店に雇われている工事スタッフの場合は、取付の台数で給料が変わるということはないのかもしれません。
しかし、1日当たりに取り付けなければいけないエアコンの台数は夏以外の時期とは比較にならないほどの台数です。
朝から夜までびっしりと、次のお客様の予定が埋まっていますので気持ちに余裕がなくなります。
どこか1件で作業に遅れが出てしまえば、次以降のお客様との約束がすべてくるってしまいますからね。
まとめ
以上が、夏にエアコンを買わないほうがいい7つの理由です。
やはり店員さんも工事屋さんも人間です。
次から次へと1日中お客様の対応にひっきりなしに追われる時期は、余裕がなくなります。
わたしたちお客側も、夏の暑さで苛立ってますからね。
エアコン広告に「エアコン翌日取付可能!」って書かれていて、いざ店頭に行って見たら「1週間かかります」なんてことがあれば怒りだす方も多いでしょう。
ちなみに、繁忙期にすぐに取り付けられるエアコンは大抵の場合すでに機種が決まっています。
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このエアコンだったら、すぐに取り付けられます!
なんて言われた経験ありませんか?
エアコンを夏に買わないほうがいい理由を見てきましたが、私がおすすめするエアコンを購入するのに適していると思う時期はズバリこの時期です。
3月から4月
この時期の店頭のエアコン売り場には、新型・旧型の機種が並んでいます。
新型の特徴と旧型の特徴を比較して購入することができるので、あとで「こっちにしとけばよかった・・・」という失敗も起こりにくいです。
また当然、旧型の機種であればお買い得価格で買うことができます。
エアコンコーナーもそれほど混み合っていませんので、店員さんとゆっくり値段も含めて商談することができます。
エアコン工事日だって、余裕がありますから希望の日から選べます。
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個人的な私の経験談ですが、真夏のエアコン工事でちょっと気になることがありました。
エアコン取付は、当たり前ですがエアコンの効いていないうだるような暑さの室内で行われます。
エアコンの取り付けには、室内に取り付ける室内機と外に取り付ける室外機がありますので、工事屋さんは家の中と外を常に行ったり来たりします。
工事屋さんが帰ったあとの家の中は、汗のシミだらけでした。
さすがに人間ですから、汗はかきます。
悪いことではないし、生理現象ですから気を付けて下さいというわけにもいきません。
2階の部屋への取り付けでしたが、1階玄関から廊下、階段、部屋にいたるまでかなり量の汗が落ちていました。
夏の時期の取り付けでなければ、こんなことも起こりません.。
やっぱり総合してみても夏にエアコンを取り付けるメリットは見当たりません。
あなたもエアコンの購入を考えているのであれば、なるべく早く行動しましょう。
また、いざ使おうと思った時にエアコンが壊れていて買いに来るお客さんも多いです。
当然その方たちも、暑くなってエアコンを入れて故障に気づくわけですから、買いに来る時期は多くの方と同じです。
あなたの家のエアコン壊れてしまっていませんか?
夏を迎える前に一度試運転をして正常に動くかの確認を取ることをおすすめします。
また、せっかく購入したエアコンを少しでも長く大切に使うために、定期的に(3年に1度くらいは)プロによるエアコンクリーニングをおすすめします。
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